31 5月 2018 - 15:46
情勢不安拡大のサウジアラビア

サウジアラビアで、首都リヤドをはじめとする大都市の一部で情勢不安が発生した後、今度は同国西部の町ターイフにて、身元不明の人物が警察の巡回車両を攻撃し、治安部隊1名を刃物で刺殺しました。

サウジアラビアのオンライン新聞サバグによりますと、30日水曜夜、ターイフで2人の人物が警察の巡回車両を攻撃した後、治安部隊の凶器を奪い、警察車両で現場から逃走しました。

この報告によりますと、治安部隊は容疑者を追跡し、タイフにある国立保安センターで双方の間で銃撃戦が発生し、この際、容疑者のうち1名が負傷し、取り押さえられましたが、もう1人は逃走しました。

サウジアラビアの警察は、これまでにこれらの容疑者の詳しい情報については明らかにしていません。

この数ヶ月間において、サウジアラビアでは政府の行動により国内で情勢不安や抗議行動が拡大しています。

サウジアラビア政府は、物価を引き上げ、重税を課すことで、同国の国民に経済的な圧力をかけている一方、王族の一部の身柄拘束により、王族の間での復讐心をあおる形となっています。

サウジアラビア・リヤドでは今年の4月21日、治安部隊と不審な人物による数時間の衝突が発生しています。

サウジアラビア政府は、この問題が王宮へのおもちゃのドローン接近によるものだとしていますが、独立筋は、同国の皇太子への襲撃が目的だったとしています。

サウジアラビアのムハンマド皇太子は、この事件の発生から1ヶ月近くにわたり、公の前に姿を見せておらず、この事件で負傷したとの憶測が高まっています。

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